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23、2 秋芳は深幸 ...
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秋芳は深幸のワンピースを脱がせた。濃紺のワンピースの下は意外にも白いレースが華やかな下着。それは花嫁が身に着けるべきウエディング用のランジェリーだと秋芳にもわかった。
「・・・君・・・。」
深幸が振り返って秋芳を見つめる。
「秋芳さん。これは花嫁のものです。ですから今日が私達の結婚式です。そのつもりで参りましたから。」
「ほう・・・。」
「来週行われるのは、世間体のための狂言です。私は見世物になるのが怖いわけでも、嫌なわけでもありません。既に決められたことですから逃げようとも思いません。飾り物の妻でよいと、貴方が思っていらしたらそれでも構わないつもりでした。でもそれを確かめずに見世物になるには私も覚悟が足らないようです。ですから覚悟を決めるため、今日来ていただきました。貴方が私に何も見せてくださらなかったら、その覚悟で望むつもりでしたが、もうその必要がないことがわかりました。ですから、たった今、私は貴方と結婚します。」
深幸はそういうと髪を解き、履いていたハイヒールを脱ぐ。
やや背の低くなった深幸が秋芳に背中を見せ、髪をまとめて自分の正面に手繰り寄せると、秋芳に囁いた。
「この下着は貴方が脱がせてください。花婿の権利です。」
「深幸・・・・。」
秋芳の目の前には、白いうなじともっと白いシルクのコルセットに並んだいくつものホックが並ぶ。
強い女だ――とどこかで苦笑しながら秋芳はそのホックを一つずつ外していく。全部外した時、コルセットがすべり落ちしなやかな背中があらわにされた。深幸の体に残ったのはやはりレースのきめ細かな模様のガーターベルトとそれに吊るされた白いストッキング、そしてシルクの白いショーツ。
秋芳はその背中を指で辿っていった。うなじから背骨の溝に沿い腰まですべらせる。指先に滑らかで柔らかな肌が触れる。両手でその肌の感触を味わいながら背後から深幸の腰をしっかりと抑え細さを味わった。そのまま今度は唇でうなじから背中を味わう。唇を落としながら秋芳は深幸の背後にひざまずいた。ゆっくりとシルクのショーツに手を這わせ、そのフチをなぞる。深幸の呼吸が深くなっているのが触れる肌越しに伝わる。
秋芳はゆっくりとショーツをおろした。あらわになった白く丸く盛り上がった尻を、またゆっくりと感触を確かめるようになでる。秋芳は背骨から続く柔らかい溝に唇を寄せた。軽いタッチでキスをすると深幸の身体が反応した。
「・・・ん・・・」
「ここにキスされたことないか?」
秋芳の声も充分欲望がにじみ出ていた。
「だって・・・そこは・・・。」
「気持いいだろう。」
秋芳はやはり唇を離そうとはせずに囁きかける。逃げそうになる身体を、しっかりと腰を抱き固定する。ペロっと一瞬だけ舌を這わせて深幸をおおいに狼狽させると秋芳は唇を離した。
「これ以上は後で・・・な。」
そういうとガーターベルトのホックを探り出し、はずした。重力に準じてストッキングが脚から滑り落ちていくのがわかる。その最後のシルクの欠片を片足ずつ相変わらず背後から丁寧に取り去る。
秋芳は花嫁の裸身を愛でるようにしながら、ふくらはぎ、腿、ヒップ、腰へと手を滑らせ、立ち上がると背後からしっかりと抱き寄せた。そして初めて深幸の□□に触れた。
「どうやら君は、私には過ぎたお嬢さんのようだな。」
「私はお嬢さんではありません。それに貴方が・・・私にとっては過ぎた夫です。」
「やくざでもか?」
「それをいうなら、私は芸者の娘です。違いなど・・・。」
「芸者の?」
「はい。海藤のお爺さまはそのことお話になりませんでしたか?」
「いや、遠い親戚だとしか聞かなかった。」
「私の母は、海藤のお爺様とは腹違いの妹です。先代の囲われ者だった祖母は芸者でした。祖母は母を生み、母も芸者になりました。先代が亡くなったとき、母が妹と知り、妹である母が既に成人していたために私に養育費と言う名目の慰謝料を払ってくれました。
ですから、海藤を継ぐのが貴方でなかったら、私はその別の方と娶わせられていたでしょう。海藤の血のために、私は飾り物になる覚悟は子供の頃から出来ておりました。」
「深幸・・・・。」
「ですから、貴方は私には過ぎた方なのです。」
「君のその強さはそこから出ていたのか。それなら尚更、私は君に見放されない夫になろう。」
「・・・まあ。」
秋芳は深幸を改めて振り向かせると、今度は君の番だ、といって深幸から手を離しその場に立った。秋芳は服を脱がせて、と眼で深幸を促した。
深幸は秋芳の袖から始めた。カフスを取りサイドテーブルに並べる。続いてシャツのボタンを外し、糊が柔らかくきいている麻混のシャツを大きな肩からはがすように脱がせた。
身体を鍛えているとはきいていたが、裸身でみるとその逞しさがよくわかる。適度に筋肉がつき、微塵も弱さがない。続けてベルトのバックルに手をかけ外した。慣れない向きでも深幸の手が戸惑うことはなかった。
ベルトを引き抜き、スラックスのジッパーに手をかけた。ゆっくり引きおろすとき、指先に昂ぶった秋芳の身体を感じて、指が一瞬止まった。
そしてゆっくりとスラックスを落とし、足元から取り去る。秋芳は靴と靴下をジャケットとネクタイごと隣室においてきたようだ。残されたのは体にフィットしたボクサーショーツのみ。
スラックスを足元から取るため秋芳の足元にひざをついていた深幸は秋芳を見上げた。目線の先にある昂ぶった秋芳自身に眼を止めても表情を変えない深幸を、秋芳は瞳を煌かせて見守っている。
深幸は黙って立ち上がると、秋芳の身体にそっと手のひらをあてた。厚すぎない筋肉に包まれた胸板。心臓の音は少しだけ早いかどうか、だけ。そのまま引き締まった腹部へと白い指を滑らせ、ボクサーショーツに触れた。ゆっくりとコットンの肌触りを感じながら、その下に息づく熱い身体を手のひらに感じた。しかしそこにはとどまらず、深幸の両手は秋芳の背中にまわり、ゆっくりとボクサーショーツのフチから滑り込む。引き締まった秋芳の尻を掴みひき寄せた。
「・・・おい。」
「だめ、まだよ。」
「・・・」
秋芳がため息をついた。女性に尻をなでられるというのは、いささか不慣れなものがあるらしい。それでも深幸は手を止めない。ゆっくりと秋芳の身体を味わい少しずつボクサーショーツを引き下げる。身体を寄せているので下は見えない。
が、秋芳の身体から最後の布をあるべき位置から半分ほど滑らせた時、深幸の素肌に熱い塊がぶつかった。布の抑圧から逃れたそれは、生き生きと深幸の肌に吸い付いてくる。
「う~ん」と声とも言えない声をもらすと、秋芳は足元から邪魔な布を取り去り、いきなり深幸をベッドに押し倒した。
「楽しめたか?」
「ええ。」
「では、私の番だ。」